こんなになるんだったら、最初っから、狸寝入りなんかしなきゃよかった。とさえ思いながら、動かないように耐えた。
もうこの際、気まずくなってもいいから眼を開けてしまおうかと思った。このまま、どきどきしながら動かないで辛い思いをするよりは・・・・と心を決めた瞬間、
「怜・・・・」
優夜が俺の名前を呼んだ。
その一言で、眼を開けるタイミングを逃してしまい、寝たふりを続けるはめになった。
突然、名前を呼ばれたことで胸が以上に早く動く。
心臓の音が優夜にばれないか心配で、集中が心臓の鼓動を弱めようと集中した時、
俺の唇と優夜の唇がそっと合わさった。
!!!!!
一瞬唇が合わさるだけで、すぐに離れて、優夜の吐息が俺の耳にかかる。
「―――――――――っ。」
一瞬のことで頭の思考が追いついていない。
優夜がゆっくりと俺の耳元に向かってそっと呟いたからだ。。
その言葉で、落ち着きを取り戻しつつあった心臓がまたバクバク動き出す。
もう限界だ。そう思い、ガバっと勢い良く起き上がると、さっきまで暗かったはずの部屋が、空の光をいっぱいに部屋に取り込んでいた。
外は朝を迎えていた。
??どういうことだ?俺はあのまま寝てしまったということか?
いや、しかし、どう考えてもあのシチュエーションで寝れるわけが無い。
状況がつかめず、隣のベットを覗き込むが、優夜の姿はなかった。
ということは・・・・
「夢??」
夢なら、優夜が俺に言った言葉が理解できる。
「はぁ・・・俺、どうしちゃったんだ?」
優夜が俺にキスして、耳元で『好きだ。』と呟く夢を見るなんて。
もしかして俺自身が気づかないてないだけで、俺がそうなって欲しいと望んでいることなのだろうか?
そう考えて、ブンブンと首を横に振って、そんなはずない。あるわけが無いっ!と自分の考えを否定した。
きっと、昨日あんなことがあって、頭が混乱していただけだっ!
そうだ。それしかない!!
暗示をかけるように何度も自分に言い聞かせた。<<戻る 進む>>
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テーマ : 自作BL連載小説 - ジャンル : 小説・文学
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