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Author:羽音さくら
羽音さくら(はおとさくら)です。
BL小説に目覚め、毎日のように妄想垂れ流しの♀。

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2008/07/15 (Tue) 18:10
神々の憂鬱…5

「?なんですか??」

今度はなんなんだ。


「いや・・・やっぱなんでもない。そのうち話す。」

「……そうですか。」


なんでもないなら最初っから言うなよな・・・・。





 「よし祐夜、準備はいいか?」
前神、そして神の父親である耀王が俺と神を手招きした。

歓声とともに祐夜と尚が姿を死人たちにみせ、引継ぎを無事やり通し、城の中へと戻っていった。

はぁ・・・どうなるかと思ったけど・・・まぁ、無事におわってよかった。
部屋に戻って親父の書類を片付けないとなぁ〜あ〜面倒くさい。

椅子に腰をおろし、昨日より少なくなった書類を見つめた。

神の様子も見てないといけないのに、書類がこんなに・・・


コンコン


ドアがノックされ、ゆっくりと扉が開いたと思うと、神がひょこっと顔を出した。

「??どうかいたしましたか?」
何ごとも無いというように神に微笑んでみせた。

「大変そうだね。少し休んだら?」
「いえ、私はいろいろとあるので、休んでいる暇はございません。」

やすみてぇ〜・・・こっちは忙しいんだよ。話しかけんなっ!!

「条件。覚えてる?」
はぁ、とわざとらしくため息を見せつけ、やれやれとポーズまでして見せた。

「あ〜申し訳ございません。」

「しょうがない。」


何がしょうがないんだ?


「ちゃんと条件守んないとお仕置きだからね。」
フフっと変な笑いをすると、俺を見つめた。

「お仕置きでございますか・・・」
なにさらすつもりだ・・・?


「・・・敬語・・・」


それだけ呟くと、顔をおもむろに近づけてきて・・・



って近くないかっ?!



「ちょっ、何・・・」


最後まで祐子度がなく、祐夜と俺の口が合わさった。

「?!っっふっ・・・」
両手首を掴まれ、壁に体ごと押し付けられる。

あまりの出来事に何も考えられない・・・
頭が思考を止めたように真っ白で、考えようとすると逆に混乱してしまう。

「んっっ!!やめっっ」
口を開くのを待っていたかのように、祐夜の舌が口にもぐりこんできて、舌を絡ませてくる。

あまりの刺激に足の力が抜け、その場に崩れそうになるが、しっかりと腰を抱かれ、崩れ落ちることはなかった。

「ぁうっっふぁっっっ!!」

やっと口が離れ、証のように、銀色の糸が二人の口をわたった。


「なっっなっ・・・・・」


・・・一体何が起きたんだ?何かの間違いだよな・・・・悪夢だッ!


「何しやがるッ!クソ野朗っっ!!」
怒りと力に任せ、祐夜の右頬を思いっきり殴りつけた。


鈍い音とともに、こぶしが頬に当たり、祐夜が少しよろける。

「そうそう。そうこなくちゃ。尚じゃない。」
まるで楽しそうに微笑み、わけのわからないことをほざいた。


「なっ!」

「もしかしてファーストキスだったりした?」

なんだコイツ。悪魔か?それ以前にユメだったら覚めてくれっ!!




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2008/04/22 (Tue) 23:44
神々の憂鬱…4

「見てきた?」
一体何を?

ニコっと微笑むとなにごとも無かったかのように、椅子に座り込んだ。

「受け継ぎは何時から?」

唐突に質問を投げかけられ、頭が追いつかず、質問内容を頭でもう一度リピートした。

「え・・・あっ、今から一時間後です。」

壁にかけられている時計に目をやりながら答える。

「そう。じゃあ時間まで下がって良いよ。」

「かしこまりました。何かございましたら聖官の私にお申し付けください。…でわ、失礼いたします。」

これ以上、なにも問うこともなく、彼に背を向けて、隣の部屋へと急いだ。


なんなんだ。アイツ・・・・
あの猫のかぶりよう…

「俺と同じ…か・・・・。」

いけない、いけないっ。

ほっぺをペシペシ叩くと、早速、たまっている仕事に手をつけ始めた。

「……親父、最低でも自分の仕事ぐらい片付けてから引退しろよ・・・」

はぁ、とため息をし、肩を落としながら、机の上に山済みになっている書類を呆然と見詰め続けた。

        β


「う〜〜、やっと半分片付いた…」

ふと時計を見るともう少しで約束の一時間になるところだった。

「やべっっ!そろそろ行かないとっっ!こりゃあ、今日は徹夜だな・・・」

そう思いつつ、部屋を出て、神のいる部屋のドアをノックした。

「はい。どうぞ」

ドアの向こうから声が聞こえ、ドアをゆっくり開ける。

「時間になります。準備してください。」

「はぁ。ほんと面倒、神になった初日は休ませてほしいっつの。」

耳についている赤いピヤスが外の光を吸い込み、反射していた。

「神…会ってばかりの私が言うのもなんですが、失礼を承知で言わせていただきます。、いつ、どんなときでも、敬語をお使いください。神はすべての物事、理(ことわり)を動かすものです、そのようないい加減では、いつかこの世界や、いく年いけるものすべてが滅んでしまいかねますよ?」

神に仕える者…聖官として、そこは引けないのだ。
神が間違えをおかしそうになったら、それを戻すのもまた聖官の役目。
そこら辺の心得は、いい加減な尚でも肝に銘じてはいるのだ。

「・・・そうだね。済まなかったよ。ありがとう。なに、君が誤ることではない。なんせ、聖官として私のために言っているのだから。でも、話を聞いていると、いい加減ではなかったら、敬語使ってもかまわないって事だよね?」

ニコっと微笑み、俺を見た。

は?なに言ってんだこのアホ神わ・・・・
まぁ、理屈はそうなるかもしれないが…どうすればこんなこと思うのだろうか。
つくづく頭の回るやつだな・・・。

そう思ったが、しっかりと言葉は戻っていたため、言い返すことはしなかった。

「でも、素の自分をずっと隠し続けるのは無理があるのだが。」

困ったように腕を組みうなる。

…それもそうだよな。俺でも、素をずっと隠し続けるのには無理がある。

「でわ、こうしましょう。」
条件を出した。

「しっかりと神としての役目をやるのなら私と二人きりのときは、タメ愚痴を許しましょう。これでどうですか?」

「うん。・・・いい条件だ。じゃあ私からも条件を出していいかい?」

え??条件??
どんな条件を俺にするつもりだ?

思いもよらない発言に動揺する俺。

落ち着けっ、聖官がこれしきのことで乱れては駄目だっ!

「私がちゃんと神としての仕事をする代わり、君も私と二人きりのときだけでいいから、敬語やめて、タメ口で話してくれる?」

「それは無理な条件ですね……まぁ、しょうがない、従いましょう。では、神、そろそろ時間です。行きましょう。」

「ああ。あのさ、」




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2008/04/22 (Tue) 23:21
神々の憂鬱…3


「ははは、そうだな。じゃあこれで失礼するよ。」
親父と前神は部屋から出て行ってしまい、部屋には神と俺しかいない。

まったく二人の話している意味が分からなかった。

「さて、君の部屋は、仕事しやすいようにここの隣にある部屋をつかってくれ。」

「あ。かしこまりました。早速ですが神、この後正式な受け継ぎがございます。」

「解った。」

めんどくせー。

ん?いまの俺が言ったわけじゃない。
ってことは・・・

まさかね。そらみみだな。

「かったりぃんだよな。引継ぎとか。」

言った。やっぱりこいつかっっ

「君・・・あ、いや神、今のは・・・・」

「ん?ああ、これが俺。」

あれ?さっき、親父には『私』っていってなかったか?
あの上品さはどこへ言ったんだ?!

「猫かぶり?・・・・」

「そーゆうこと、君に言われたくないんだが。」

「へ?」

「君も猫かぶりだろ??」
え?

「・・・・なんで・・・」

「何でわかったかって?」

コクンとうなずく。

「見てきたから。」






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2008/04/20 (Sun) 22:52
神々の憂鬱…2

「入るぞ」
と父親はドアの向こうに向かって声を放った。

お前こそ、失礼なヤツじゃないか?前の神に向かってタメ口だぞ?

「ん?ああ、お前か。入れ。準備は出来ている。」

ドアの向こうから声が発せられ、ゆっくりと重たいドアを開ける。

「おお。君が新しい聖官か。」

前神、が俺に握手を求める。
「はじめまして。尚といいます。」
にこやかに作り笑いをし、握手を交わした。

すっげーーー美人。漆黒なつやのある長い髪に同系色の黒い目。

そして、きめ細かく、バランスのいい、顔。

うわーーーーーーー。優しそうな人。

「始めまして、尚。耀王と言います。名前は前から知っていたが、こんな可愛い子なんて・・・あいつもやるなー」

にっこり微笑んで見せるが、顔と言葉が最後のほうあってなかったようなきがする・・・

俺の気のせいか?

「可愛いなんて、男の私に使うものではないですよ?」

可愛いなんて、ほめ言葉にもなってねーー
心の中でつくつくづく思う。

「しかし。本当のことなんだが・・・・まぁ、君のような子はきっと私の子も喜ぶだろう。」

「おい、耀。さっさと現神にあわせろ。」

後ろでいらいらしながら『現』を強調しながら俺の父が言った。

「ん?ああ。そうだったな。忘れてたよ。」

「おい。いちをゆっとくが、食うなよ?」

食うって?なに?

「クス。解ってるよ。食べたらちょっと厄介なのがいるしね。」

にやっと笑いながら前神が後ろに目をやる。

「??」

俺も、同じ方向に目をやった。


そこにはいつの間にか前神とほとんど同じ顔をしていて、前神が髪を短くしたらこうなるであろうという感じの人が立っていた。

「あ。紹介するよ、尚君。いや、新しい聖官、私の息子だ。」

うわーーどうりで似てると思った。

「初めまして、神の祐夜(ゆうや)です。」

ニッコリと微笑みかけた。

「あ・・・はじめまして神。私は尚といいます。これからよろしくお願いします。」

俺も負けじと微笑み返す。

「へぇ。これが涼の息子かーーーかなり似てるなーーー癖の悪そうなところも。」

親父が祐夜って言う現神に言った。

「クスクス。私は父よりは一途ですよ?こう見えても。それより、いつも父があなたに迷惑をおかけているようで・・・・すみません。癖の悪い父親なんです。」

笑顔を崩さずに親父に言う。
なぜか前神が笑った。

「ははは、本当だよ。あとで君から、君の父親に優しくしやがれクソ野朗って言っといてくれる?」

「はい。解りました。でももう聞こえてると思いますよ?」









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2008/04/20 (Sun) 16:27
神々の憂鬱…1




俺は・・・・

生きているのか・・・死んでいるのか・・・

自分でも解らない。

死んでいる類には入るのだろう。

この天国では・・・

俺はここでは、聖官と呼ばれるものらしい。

俺は、人間だったものなのか・・・それとももともとこうだったのか?

解らない。

俺は、前聖官の父と天使だったの母から生まれた。
まぁ、生まれたという言葉があっているかわからないが。

聖官は、この国の審判をするものであり、神に仕えるものでもある。

ずっと、神に就いてきた。

小さい頃から。

俺が生まれた日同じくして、神にも子が生まれた。

そのときから俺はその者に使うものとして、今まで訓練を重ねてきた。
顔も知らない、ましてやあったことも無い、新しい神に仕える者として。

そしておれが、二十歳の誕生日の今日。
新しい聖官として、この後会うことになっている。


「どんなヤツなんだろう??」

少しわくわくする。

「尚。入りなさい、新しい神がお待ちだ。」

同じ宮殿に住んでいるのに、顔を知らないのはある意味ですごい。

まぁ、会うことは禁じられているのだけれど・・・

「ああ。わかってる、つか何そわそわしてんの?親父・・・」

「お前みたいな柄の悪いやつがちゃんと聖官としてやっていけるか心配なんだ。」

どうしてこういう性格になったんだ。こんな風に俺は育てた覚えは無いぞ。
と、うそ鳴きまでしてみせる父親がうざったい。

お前に似たんだよ。
そういってやりたいくらいだ。





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